羽田空港の離着陸に超低空飛行ルート導入へ

羽田空港が新たな飛行ルートを導入するらしいです。

市街地上空を飛ぶ

現在、東京湾上空を飛んで羽田空港に着陸しているルートに加えて、東京の市街地上空を飛んで着陸するルートも導入する見通しです。

いつ飛ぶの?

・南風が好天の場合
・午後3〜7時に限定

なぜ飛ぶの?

現状、離陸と着陸のコースがクロスしている状況で、地上での離発着に時間がかかっている。

新たな飛行ルートを導入すると、離発着が並行の向きになるので、増便が期待できる。

国際線の増便

羽田の国際線発着枠(早朝・深夜を覗く)が、

6万回 から 9.9万回(約1.7倍)になる。

約1分20秒に1機、飛ぶ計算になる。

国際線旅客 約1.5倍(約1964万人)
経済効果 約6500億円

これらが見込まれている。

騒音の心配

もし、新たなルートを飛行機が低空飛行すると、騒音が心配になります。

渋谷付近では、約68〜74db (セミの鳴き声[2m付近]に相当)
品川・大井町付近では、約76〜80db(パチンコ店内の音に相当)

国交省が言うには、

時間は限定的で、低騒音機を導入している

ということです。

上空からのシミュレーション写真

新しいルートで、羽田空港に飛行機が着陸する時の高さをイメージ化したもの。

新宿周辺

渋谷周辺

品川・目黒周辺

大井町周辺

羽田空港へ

落下物の心配

着陸する前の400〜500メートルの辺りで、飛行機が車輪を出します。

その時、マイナス40〜50度のところから降りてくる、なので、凍っていたものが振動とともに落ちることがある。

例えば、スカイツリーに雪が積もった時に、周りが通行できなくするのは、高いところから雪の塊が落ちてきたら人に当たって死んでしまうのを防ぐため。

これと同じことが落下地点が予測不可能な状態で落ちてくる可能性がある。

この他にも部品が落ちてくることもある。

新しいルートでは、だいたい渋谷から品川・大井町付近で、車輪の扉が開くことになる。

実現するカギは「横田空域」

日本の上空には、アメリカ軍が管理する「横田空域」というものがある。

横田基地に離着陸するための空域で、民間機が離着陸するには1機1機許可が必要なるので、現実として定期便は通れない。
(→石原都知事の時に、少しだけ空域を返還してもらった。)

それが理由で、今の千葉経由の着陸ルートを飛行している。

新しいルートを導入するにはこの横田空域の返還がカギになってくる。

感想

都心では、これから高層ビルをもっと建てていくようになると思いますが、かなり低い飛行ルートなので、空港に近い所では高い建物を建てられなくなってきますね。

このルートに対して、「生活の安全を取るか、経済効果を取るか」と言っている方もいました。