日常に潜む毒!薬が毒にもなる!?実は危険な食べ合わせ:ビーバップハイヒール【2016/07/28】

知らないと命取り!暮らしに潜む危険な「毒物」。

去年、一年間で、日本中毒情報センターに寄せられた中毒事故の相談件数は、なんと4万7000件。

1日にすると130件にものぼる。

栄養ドリンク後のビールに注意

眠気覚ましに飲む栄養ドリンクには「カフェイン」が含まれている。

中枢神経を刺激し、頭をスッキリさせたい疲労感を和らげる。

しかし、過剰摂取すると、血圧が上がり、動悸や吐き気など、急性中毒を起こすこともある。

実際に市販されているものには、1日1本が目安と明記されている。

また、EUの食品安全機関は、成人の1日のカフェイン許容目安量をコーヒー4杯分と発表している。

さらに、多量にカフェインを摂った後、アルコールを摂取すると、最悪の場合、心筋梗塞などの死亡事故に繋がる可能性もある。

しその葉とアジサイの葉

一見、しその葉に見えるこの葉っぱ、実は「アジサイ」の葉。

季節感を出す粋なはからいにも見えるが、アジサイの葉には毒の成分が含まれている。

知らずに食べると、めまいや嘔吐などの中毒症状を引き起こすこともある。

しかし、これほど化学が進んだ現代でも、アジサイの毒となる原因物質は、未だ解明できていない。

しその葉と勘違いして起こる事故が後を絶たないという。

防水スプレーとタバコ

室内で防水スプレーを使うと、撥水剤の成分が体内に、大量に吸い込むと肺の中で膜を張り、呼吸困難に。
激しい咳や発熱などの中毒症状を引き起こす。

さらに、防水スプレーを吸った後の「タバコ」は厳禁!
撥水剤のフッ素樹脂がタバコの煙で熱分解され、体内に猛毒ガスが発生してしまうのだ。
事実、死亡事故も起こっている。

注意書きにも、大量に吸い込むと命に関わると明記されている。

入浴剤と洗剤

お風呂掃除の時に気をつけないといけないのは、硫黄成分が入った入浴剤。

それが付着した浴槽など、酸性洗剤で洗うと、化学反応を起こし、硫化水素が発生してしまう。

それを吸い込むと、呼吸困難はもちろん、最悪の場合死に至ることもあるという。

家庭菜園のナス

一見すると何の変哲もないスパゲティ。

しかし、この中に入っている家庭菜園で採れた「ナス」は注意した方がいい。

このナスは、チョウセンアサガオに接ぎ木されたものだった。

しかし、この植物の根には、アルカロイドという毒素が含まれている。

それが、接ぎ木によってナスに蓄積。

知らずに食べてしまうと、中毒症状を起こしてしまう。

除湿剤

水が溜まるタイプの除湿剤には注意が必要。

溜まった水は、ただの水ではなく、塩化カルシウム溶液で、触れるとやけどしたり、あやまって目に入ったりすると失明の恐れがある。

乾燥剤

生石灰の乾燥剤は、水を加えると発熱し、数百度に達するので、誤って食べると口や食堂がやけどになる。

乾電池

リモコンなどに使用されている乾電池、液漏れした乾電池を触るとやけどや失明の危険がある。

スズラン

スズランは草すべてに毒を持つ。

子供やペットが間違って、花瓶の水を飲む事故が多発している。

飲んでしまうと、嘔吐、頭痛だけでなく死の危険もある。

家庭での急性中毒の原因ランキング

1位 医薬品
2位 化粧品
3位 石鹸・洗剤
4位 タバコ関連品
5位 乾燥剤

病気を治すはずの医薬品が1位。

食事の前後に飲むことが多い「」、食べ合わせ次第では「」になる。

頭痛薬とあんこ

偏頭痛の時に飲むのが頭痛薬。

頭痛薬を飲む前に、胃に何か入れようと、甘いものを食べる。

頭痛薬や生理痛の薬には、鎮痛成分の「アセトアミノフェン」がよく含まれている。

ところが、あんこにに入っている炭水化物や等分と合わさると吸収が遅れてしまう。

その結果、頭痛が止まらないことになる。

鼻炎薬とチーズ

くしゃみが止まらない時に飲む鼻炎薬。

薬を飲んだ後、チーズを食べる時は要注意。

この二つを同時に摂取すると、激しい頭痛や高血圧症状を引き起こす。

チーズにはチラミンという血圧をあげる物質が含まれている。

通常であれば、チラミンは肝臓ですぐに分解されて体の外に出て行く。

しかし、鼻炎薬の中には「プソイドエフェドリン塩酸塩」という成分を含むものがある。

服用すると、それ自体が血圧を上げ、しかもチラミンの分解を遅らせる。

2つの成分で血圧を上げてしまう。その結果、激しい頭痛や高血圧症の引き金になることがある。

風邪薬とニンニク

風邪気味の時、スタミナ料理を食べることはよくあること。

ニンニクは疲労回復や滋養強壮に役立ち、風邪の時には効果的なイメージがある。

しかし、ニンニクも風邪薬も胃にとっては強い刺激物。

体が弱っている時に、ニンニクと「イブプロフェン」などの成分を含む風邪薬は、組み合わせないのが無難。

食堂壁や胃壁に負担をかけ激しい胃痛を引き起こす原因となる。

胃薬と肉の食べ過ぎ

一部の胃薬に含まれている「水酸化アルミニウムゲル」は胃酸を中和して粘膜を保護する働きがある。

しかし、これが牛肉などのタンパク質と組み合わさると、胃酸を中和する力が低下してしまう。
その結果、胃液を保護する力が失くなってしまう。

胃酸を中和する「胸やけ」の薬は「空腹時
消化を助ける「胃もたれ」の薬は「食後

同じ胃薬でも飲むタイミングを間違うと逆効果になります。

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