陸上最強の動物といえば、百獣の王とも言われるライオンのような生き物を想像しますが、
実は、体長約70cm、体重10kgの小さな動物が最強だという話があります。
その生物の名は、「ラーテル」。イタチの仲間。
足は短く、ふかふかの毛。つぶらな瞳。
とてもかわいい動物だが、動物学者の間で陸上最強生物と言われている。
獰猛さ
どんな敵にも立ち向かっていく「獰猛さ」。
ラーテルが向き合っているのは「ライオン」。
例え相手がライオンであっても臆することなく向きあい、あまりの迫力にライオンは後ずさりして逃げてしまった。
次に、ラーテルが向かったのは「蜂の巣」。
何百匹のハチにもおかまいなく攻め続け、大好物のハチミツを狙う。最後には巣ごと食い尽くしてしまった。
無敵の防御力
ライオンの噛む力は300kgで、大きな水牛でさえ、一噛みで致命傷を与える絶対的な武器。
なんと、そのライオンに何度噛まれても平気なラーテル。
ラーテルは、頭から背中にかけて、6ミリもの分厚い皮膚に覆われている。なので、鋭いライオンの牙も通りにくい。
さらに、普通の生物だと、皮膚が薄いため肉ごと噛まれてしまうが、ラーテルの皮膚はゴムシートのように伸び縮みするため、噛みつかれても肉まで到達しない。
無敵の回復力
ラーテルが向き合っているのは、「猛毒をもつヘビ」。噛まれれば人間でも死に至ることもある。
しかし、ラーテルは全く躊躇することなく襲いかかり、ヘビを仕留めて頭からかぶりつきます。
だがしかし、体内に毒が回ったのか、痙攣し始め倒れてしまう。
そして2時間後、目を覚まし、何ごともなかったかのように食事を再開。
人がお酒を飲んで酔っ払った後に酔いを覚ますかのように、
ラーテルは体の中で毒素を分解(解毒)をしている。
先ほど倒れてしまったのは、今まで経験したことのない毒が体内に入ってしまったため1度倒れ、2時間で免疫が作られ回復しました。
戦車の名前
このあまりにもタフなラーテルにちなんで、ラーテルの地元、南アフリカ共和国では、戦闘車をラーテルと名付けた。
そして、兵隊たちの間の合言葉は、「As tough as a Honey Badger(ラーテルのようにたくましくあれ!)」。
やはり、ラーテルは陸上最強だった。
2017/05/25 追記
NHK番組の「おかあさんといっしょ」に、過去登場していたラーテルのキャラクター「ムテ吉」。
彼の名前が、「ムテキチ」 というのもうなづける。