2017年3月以降、痴漢を疑われ線路内を逃走する事件が10件発生。
その内7件は、いまだ逃走中です。
そして、先週ついに線路内に逃走して列車に轢かれるという死亡事故まで発生してしまいました。
そんな中、ネット上では、痴漢を疑われた時点で逮捕されるため、逃げるべきだという声が多くあがっています。
・疑われた時点で逮捕される、冤罪を避けるために逃げろ。
・逮捕された時点で人生終わり、危険を冒しても逃げた方がいい。
・捕まれば有罪はほぼ確定の現状、自衛手段を取るしかない。
確かに10年ほど前には逃げることを薦める弁護士もいたそうです。
しかし、現在その状況が変わってきています。
では、痴漢を疑われた時は、どうやって対処すればいいのでしょうか?
複数の弁護士による話をまとめてみました。
車内で疑われたら
「すみません」はキケン!
→ バックが女性のお尻にあたっているだけの場合、「すみません」と言ってしまうと、「痴漢をしてすみません」と捉えられてしまうことがある。
「バッグがあたってしまいました、すみません」とハッキリと丁寧に言う。
電車から降ろされたら
一緒に降りてくださいと促された場合。
逃げない!騒いだり暴れたりせず冷静に対応。
→ 逃げてしまうと、別の犯罪を犯してしまう可能性がある。線路内に入ると「鉄道営業法」に違反、電車を止めると「威力業務妨害罪」になり、鉄道会社に対して民事上の損害賠償責任も発生してしまう。
女性に対して
身元と連絡先を明らかにし、スマートに立ち去る(注:絶対嘘はつかない)
→ 名刺など身元を証明するものを渡し、後日連絡する旨を伝えて、その場から去る。
話し合いになったら
先に女性に状況を話させ、会話はスマホなどで録音・録画、目撃者も探し証言してもらう。
→ 例えば、女性が「渋谷からずっと痴漢にあっていた」と証言した場合、疑われた男性がICカードの乗車ログなどから渋谷駅よりも後の駅から乗車したことが証明できたりすることがある。
駅員が来たら
その場にとどまり弁護士を呼ぶ。駅事務室には行かない!
→ 駅事務室に行ってしまうと逮捕された扱いになることが多く、その後、警察に連行されてしまい会社などに行けなくなってしまう。現場で疑いを晴らす努力をした方がよい。
さらに、現場から移動してしまうと潔白を晴らしてくれる目撃者とはぐれてしまうこともあるので、なるべく駅事務室には行かないようにする。
駅事務室へ行く場合は
どうしても駅事務室へ行かなくてはいけない時は、自らの意志で移動。警察が来たら逆らわずに協力する。
→ できれば、スマホなどで録画をして、自ら駅事務室へ移動したという場合は、逮捕されることはないので、警察に行かずに済むという可能性もあります。
痴漢冤罪保険
弁護士を呼ぶのって大変、どうすればいいの?
という場合、
「痴漢冤罪ヘルプコール付き弁護士費用保険」(年額6400円)というものがあるそうです。
・事件発生48時間以内に限り、弁護士の相談、接見が無料(※保険期間中1回のみ)。
・近くにいる弁護士がすぐに対応。
・都心のサラリーマンを中心に好評、今月(2017年5月)の申込数は前月の約10倍。