徳島県を発祥とする盆踊り、「阿波おどり」。
実は、この阿波おどりの費用の累積赤字が4億3600万円もあるといいます。
「阿波おどり」の赤字
2015年度 約280万円
2016年度 約850万円
累積赤字 約4億3600万円
この状況に徳島市議会が待ったをかけた。これまで累積赤字は6億円まで保障するとしていた徳島市。
しかし、今年3月市議会は方針転換。上限を4億3600万円に変更。
つまり今以上の赤字を保障しないことにしました。
週刊現代のある記事では、観光協会幹部の証言として、
徳島新聞が人気の桟敷席を独占して、一般の人がチケットを買えない状態にある
と報じました。
さらに、スポンサー看板作成の大半が徳島新聞のグループ企業に発注されていると主張。
赤字を生む体質を作っている原因が、県内で7割のシェアを占める徳島新聞側にもあると批判している。
しかし、名指しされた徳島新聞側は、
記事については事実に反する内容であり、弊社の名誉・信用を著しく毀損するものであります。
と、法的措置も検討しているという。
とはいえ、4億円もの負債があるのは事実、なぜこんなにも負債が膨らんでしまったのでしょうか?
問題は、観覧席のチケット代にあるとも言われている。
阿波おどり会場には、道の両脇に約10万席の観覧席が用意されている。
↓こちらは、去年販売された観覧席の座席表の一部。
それぞれ「観光協会」や「新聞社」など、どこがチケットを販売したかが記されているが、何も書かれていない席がそこかしこにある。(← 招待席という可能性もありますが)
観光協会が発表した収支報告書を見ると、おととしのチケットの販売率は87.9%、つまり1割(12.1%)以上売れ残っていることになる。
しかし、実際の阿波おどり会場の写真を見ると、観覧席は超満員。
つまり座席チケットは完売しているのに、それが収入となっていないといいます。
単純計算で2500万円が消えたことになる。
2015年の阿波おどり(徳島市)の収益 を見てみると、
チケット販売 約1億6300万円(←もっと多いのでは?)
県や市の補助金 約3000万円
広告料 約2700万円
その他 約4000万円
合計 約2億6000万円
このチケット販売の収益がもっと多いのではないかと言われている。
この収入の不透明さが赤字体質を生んでいる原因だとも言われている。
「同じ阿呆なら踊らにゃ損損」と、そう歌う阿波おどりだが、
実際は、踊れば踊るほど損が増えている現状。
今(2017年)は予定通り行われるというが、もし赤字が出たらどうなるのか?
存続が危ぶまれる事態となっている。
ちなみに、他にも同じように赤字となっているお祭りがあり、
大阪市の天神祭では去年約1000万円の赤字や、青森市のねぶた祭りではおととし約370万円の赤字となっている。
スポンサーが少なくなっていることもその原因の1つとなっている。