吉野家の牛丼を新聞配達員が配達するという話:WBS【2017/06/01】

牛丼チェーン店の吉野家でFAXの音がなり届いたのは客からの注文でした。

スタッフが手際よく注文が入った弁当を作ると、

やってきたのは一台のバイク。

そのバイクの配達員が商品の弁当をピックアップし、注文した客の自宅まで配達します。

吉野家は今月(2017年6月)1日からデリバリーを一部の店舗で開始しました。

あるエリアで配達員を担っているのは、なんと新聞販売店の配達員でした。

新聞配達員「全く知らないところでの配達ではないので、すぐに届け先が分かる。土地勘があるので強みになっている」

インターネットの普及などで、新聞を取る世帯は減少。新聞全体の発行部数は、2000年に比べて約1000万部減少しています。

そんな中で始めたのが、外食チェーンの出前サービス。配達員の空いた時間を活用します。

この新聞販売店と吉野家をつなげたのが、飲食店の出前などが注文できるサイト「出前館」を運営する「夢の街創造委員会」です。

↓仕組みはこうです。

吉野家は掲載手数料として、売上げの5%を出前館に支払います。

新聞販売店は客からもらう配達料300円に加え、吉野家からもデリバリーの注文に応じて委託料を受け取ります。

吉野家ではこの配達委託料を実質、注文客から賄っています。

例えば、牛丼並盛りの場合、店頭での価格は380円ですが、デリバリーでは570円と、1.5倍の価格に設定しました。

吉野家の課長「オペレーションの中で、うちの従業員が出前で出ていくということは確立できなかった、そういったところを他社に協力してもらうかたちでやっている」

今回、吉野家がタッグを組んだ朝日新聞店は、全国に2000か所以上あります。

このサービスが軌道に乗れば、全国での展開も目指すとしています。