イタリアのあるお店で、5ユーロの商品に対して10ユーロを支払ったとします。
日本人なら、10ー5=5 の引き算で、5ユーロのお釣りがすぐに導き出せます。
しかし、そのお店の主人は、
「(商品の値段が)5ユーロだったね、6、7、8、9、10」
と、いくらを足したら10ユーロになるかというお釣りの渡し方をしました。
商品の値段から始まって、支払った額になるまで、足していくという方式です。
5ユーロ(商品の値段) + 5ユーロ(お釣り)= 10ユーロ
店の主人によると、
イタリア人は引くなんてネガティブなことはしない
という話でした。
別のパン屋さんで、30セントのパンに10ユーロを支払ってみると、
30セント(商品の値段) + 20セント + 50セント + 4ユーロ + 5ユーロ
と、お釣りを順番に渡していきました。
しかし、これだと、お釣りが多い場合はとても時間がかかります。
試しに、同じ30セントのパンを50ユーロで買うとどうなるでしょうか?
パン屋の人によると、
「ダメに決まってるじゃない!計算が面倒くさい!この場ですぐできるレベルじゃないわ!」
ということでした。
お釣りが多ければ多いほど、イタリアのお店の人は混乱してしまい売ってくれないこともあり、「どこかで崩してきてほしい」と言われることもあるそうです。