東京都内には離島も合わせて23か所の気象観測所がありますが、「東京に雨が降った」と降水を判断する観測所は、なんと「北の丸公園」の露場にたった1箇所だけです。
なので、「東京都心は雨」などと表現をしていることも多いです。
この観測所では、8月に、20日以上連続で降雨を観測しています。
しかし、↓こちらをよく見ると傘が閉じていて「0.0mm」となっている日があります。
なぜ、0ミリなのに雨が降ったということになるのでしょうか?
気象庁の標準的な雨量計は、
・0.5mm単位で計測。
・0.5mm未満は0.0mmと表示。
・0.5mm未満の雨量は計測できない。
ということです。
そして、北の丸公園にもある↓こちらの「転倒ます型雨量計」は、上から雨水が落ちてきて、ししおどしのような入れ物に0.5mm以上の水が入ると、反対側にカタンと傾きます。
0.5mm未満は全く動かないということになります。
これを踏まえて、もう1つの計測器「感雨器」。これも北の丸公園にあります。
これに、上から雨粒が1滴でも落ちると、電極間に水が入り電気が通って降雨を通知します。
担当者が通知を受けたのをモニターでチェックした後、今度は目視で雨が降っているかを確認します。
これは、鳥や虫などのオシッコなどと間違わないためです。
このように「転倒ます型雨量計」では0.5mm未満で、「感雨器」では降雨の反応があり、目視もできたという時は、降水量「0.0ミリ」を観測したということになります。
つまり、北の丸公園にある直径約8cmの「感雨器」に、雨が連続で20日以上当たっているということです。