↓こちらは、大阪府堺市南区にある府営住宅。その府営住宅に突然訪れた取り壊しの危機に住民らが騒然としています。
その原因となっているのは「日影規制」です。
マンションの↓この左側の突き出している部分は20年前に増設されたものです。
それが20年経った今になって、日影規制に違反している恐れがあることがわかりました。
今年(2017年)7月、エレベーター設置工事のため、堺市と確認作業を進める中で、日影規制違反の可能性が発覚しました。
松井 大阪府知事によると、
今すぐ取り壊しをすると決めたわけではないが、行政として現状の規制の中に適合するものに作り変えていかなければならない。
とのこと。
建築基準法では、建物から隣の土地にかかる日影を制限していて、
この府営住宅の場合、建物の影が10m以上2時間を越えて敷地から出てはいけないと決まっているのに、違反している可能性があるというのです。
ただし問題の現場を見てみると、影がかかるのは↓こちらの通路だけ。
地域住民によると、
・むしろ、日影の方が夏は涼しくて散歩しやすいですよ。
・生まれたときからずっと住んできたので、取り壊しは嫌ですね。
増築は20年前のことで、建物には現在20戸が入居していて、大阪府としては立て替え以外の対応を検討している。
大阪府住宅建築課によると、
周囲の居住環境を害するおそれがないなどの場合には、特例が認められると建築基準法ではなっている。
とのこと。
それに対して、
堺市建築安全課によると、
公園ですとか広場・緑地は人がそこに住むことはないですが、人が活動したり、公園や緑地だと植樹もありますので、日照を要する施設という位置付けですので、通常だとそこは緩和対象にならない。
とのこと。
今後、大阪府は住民説明会を開き、堺市とも協議を行うということです。