浅草寺が仲見世商店街に対して、これまでの16倍の家賃を要求しているという話です。
元々、仲見世商店街の土地は浅草寺の持ち物で、建物は東京都の所有でした。
そのため、仲見世の各店舗はこれまでは東京都に家賃を支払っていました。
しかし、今年(2017年)7月、仲見世商店街の建物を浅草寺が東京都から買い取ったことから、各店舗は今後、浅草寺に家賃を支払うことになるといいます。
そんな中、提示された金額が高すぎると商店街側から反発が出ています。
先月(2017年9月)、浅草寺から提示された家賃は今までの16倍。
家賃(10坪)1万5000円 だったのが 25万円 に跳ね上がるというのです。
家賃の相場
しかし、周辺店舗の家賃の相場は、10坪で30万 〜 50万円。
これまでの家賃1万5千円は破格で、新たに提示された金額が25万円でも相場より安いといいます。
近隣の店の人によると、
・1万5千円なんてそんなの家賃じゃない、手数料かと思った。
・うちも「仲見世」に移れるなら移りたいよ。
などと、「その値段なら出店したい」という問い合わせが寄せられているそうです。
仲見世商店街 復興組合理事長によると、
家賃の払えるところは、限られてくると思います。銀座の路面店に出ているような店が来たって似合わないと思うし、浅草が浅草でなくなってしまうと思います。
とのこと。
仲見世商店街の権利の歴史
江戸時代1685年 土地は浅草寺 建物も浅草寺
明治維新1871年 土地は国 建物は東京
明治44年(1911年) 土地は浅草寺 建物は東京
平成29年(2017年7月) 土地は浅草寺 建物も浅草寺
江戸時代に仲見世通りが誕生、その時は土地も建物も浅草寺のものでした。
その後、明治維新があり、土地も建物も全て政府に没収され、土地は国のもの、建物は東京都のものになりました。
1911年に浅草寺が裁判を起こし、土地の所有権を取り戻しました。
そして、2017年7月に建物の所有権も2000万円で買い取りました。
なぜ賃上げするのか?
・将来的な修繕費の積み立て
・周辺の家賃相場が10坪30万〜50万円/月
・2011年には東京都が浅草寺に固定資産税の要求があった
これらの理由から浅草寺は値上げするのではないかと言われています。