大阪府河南町にある「ワールド牧場」。
ここに、珍しい子ヤギがいるそうです。
今年(2017年)5月に生まれたメスのヤギ「ポプリ」ちゃん。
生まれてから2か月の時のポプリを見てみると、普通のヤギの赤ちゃんと比べて、若干体の毛がクリクリとカールしていました。
ちなみに、母親のリバー(2歳)の毛はストレートです。
不思議に思った牧場は、遺伝子検査を依頼しました。
すると、ポプリは「ヒツジ」と「ヤギ」両方の遺伝子を引き継いでいることがわかりました。
なぜこんなことが起こったのでしょうか?
ワールド牧場では、約30年前から、ヤギとヒツジを同じ区画で飼育。
ここにいたヒツジがヤギと交配して、ポプリが生まれたと考えられるのです。
当時、その区画にいたヒツジのオスは、「アイ」くん(2歳)だけ。
このヒツジがポプリのお父さんということになります。
動物には、ネコ科、ウシ科といったおおまかな分類を表す「科」があります。
そこから、ヒョウ属、ネコ属などの「属」に分かれます。
さらにそこから、最も細かい「種」に分かれます。
例えば、「レオポン(「leopard」と「lion」の合成語)」という、ヒョウとライオンの子どもの場合、同じヒョウ属同士の動物が交配しました。
これに対して、ヤギとヒツジは似ているように見えて、実は違う「属」の動物の交配。
レオポンよりも生まれる可能性は低いのです。
この生まれた原因は、
・体格的に同じ大きさ
・繁殖する季節があり重なっている
ということがある。
ただ、ヒツジとヤギは住んでいるところが違うので、通常は生殖しないということです。
生まれた時はヒツジのように毛がカールしていたポプリですが、今ではヤギのように毛がストレートになり、見た目は完全にヤギになってしまったということです。