ある子ヤギの父が実はヒツジだったという話:VOICE【2017/11/07】

大阪府河南町にある「ワールド牧場」。

ここに、珍しい子ヤギがいるそうです。

今年(2017年)5月に生まれたメスのヤギ「ポプリ」ちゃん。

生まれてから2か月の時のポプリを見てみると、普通のヤギの赤ちゃんと比べて、若干体の毛がクリクリとカールしていました。

ちなみに、母親のリバー(2歳)の毛はストレートです。

不思議に思った牧場は、遺伝子検査を依頼しました。

すると、ポプリは「ヒツジ」と「ヤギ」両方の遺伝子を引き継いでいることがわかりました。

なぜこんなことが起こったのでしょうか?

ワールド牧場では、約30年前から、ヤギとヒツジを同じ区画で飼育

ここにいたヒツジがヤギと交配して、ポプリが生まれたと考えられるのです。

当時、その区画にいたヒツジのオスは、「アイ」くん(2歳)だけ。

このヒツジがポプリのお父さんということになります。

動物には、ネコ科、ウシ科といったおおまかな分類を表す「」があります。

そこから、ヒョウ属、ネコ属などの「」に分かれます。

さらにそこから、最も細かい「」に分かれます。

例えば、「レオポン(「leopard」と「lion」の合成語)」という、ヒョウライオンの子どもの場合、同じヒョウ属同士の動物が交配しました。

これに対して、ヤギとヒツジは似ているように見えて、実は違う「属」の動物の交配。

レオポンよりも生まれる可能性は低いのです。

この生まれた原因は、

・体格的に同じ大きさ
・繁殖する季節があり重なっている

ということがある。

ただ、ヒツジとヤギは住んでいるところが違うので、通常は生殖しないということです。


生まれた時はヒツジのように毛がカールしていたポプリですが、今ではヤギのように毛がストレートになり、見た目は完全にヤギになってしまったということです。