経済学で先延ばしを防ぐ方法:オイコノミア【2017/11/08】

計画を先延ばしにするのを防ぐ方法についての話がありました。


【質問1】

地域の当番で、公園の掃除をしなければならない

今日やれば1時間で済むが、1週間後だと少しゴミが増えて

1時間3分かかる どちらを選ぶ?

A.今日やって1時間
B.1週間後で1時間3分

Bを選んだ人は、今は少しでも楽をしたい。つらいことは後回しということ。

【質問2】

地域の当番で、公園の掃除をしなければならない

90日後やれば1時間で済むが、97日後だと少しゴミが増えて

1時間3分かかかる どちらを選ぶ?

A.90日後で1時間
B.97日後で1時間3分

これだと、Aを選ぶ人が多くなる。

これは、かなり先のことはきちんと計画的にできるのに、間近になってくると先延ばししたくなる、という傾向を示している。

これを経済学では、「現在バイアス」と呼びます。

現在バイアスとは?
将来に得られる利益を重視した計画よりも目の前にある利益を優先する傾向が強いこと。

このバイアスは簡単には変えられないが、そういうバイアスを持っているということを認識しておくことが大事。そうすれば備えられる。

どう備えればいいか?

今のことは非常に大きく見て、将来のことは小さく見積もってしまう、

ならば、将来の報酬や損失を今、与えるように変えてやればいい。

例えば、ある実験で、

ダイエットがなかなか成功しない人たちに、1日1回体重計に乗ると、宝くじの番号が送られてきて、しかもその日のうちに抽選が行われるというもの。その結果、平均で約5kg減量に成功しました。

今日の報酬が今日もらえるので、やる気が出たということです。