えんぴつ作りで出たおがくずをリサイクルした「もくねんさん」:ゆうがたサテライト【2017/11/22】

日本の鉛筆会社の約6割が、葛飾区・足立区・荒川区周辺に集中しているそうです。

鉛筆製造会社の1つ、北星鉛筆では1日約10万本の鉛筆を製造しています。

使っているのは、インセンスシダーという木、スギやヒノキの一種です。

溝を掘った2枚の板で作ります。

鉛筆の芯の部分を溝に挿入します。

それをもう一枚の板でサンドイッチ。

こうしてできた長方形の表面を削って、鉛筆の形にしていきます。

その時に出るのが「おがくず」。

四角形から、丸や六角形にするので、どうしても角の部分や芯の部分はゴミになる。

板の約40%がおがくずとしてゴミになってしまうのです。

その量は1日 300kgにのぼります。

大量に出るものを産業廃棄物として、ただ捨てていました。

処理費用に、月10万円以上かかっていたといいます。

捨てるのはもったいないということで、これを大変身させました。

使うのはネバネバした大量の「のり」。

そこに粉にしたおがくずを入れていきます。

それをよくかき混ぜまて、30分ほど経つと何やら塊ができました。

形を整えて小さくカットしたら、1つづつビニール袋にパッキング。

これが、おがくずからできた粘土「もくねんさん」。

捨てていたおがくずを使って粘土を作りました。

材料の90%以上がおがくずなので、通常の粘土より軽くて柔らかいのが特徴です。

乾けば木になり、手に付かずよごれにくく、木の匂いがするので利用者には好評です。

年間の売り上げは約1500万円にもなったそうです。

鉛筆屋さんの経営に一役かっています。