日本の鉛筆会社の約6割が、葛飾区・足立区・荒川区周辺に集中しているそうです。
鉛筆製造会社の1つ、北星鉛筆では1日約10万本の鉛筆を製造しています。
使っているのは、インセンスシダーという木、スギやヒノキの一種です。
溝を掘った2枚の板で作ります。
鉛筆の芯の部分を溝に挿入します。
それをもう一枚の板でサンドイッチ。
こうしてできた長方形の表面を削って、鉛筆の形にしていきます。
その時に出るのが「おがくず」。
四角形から、丸や六角形にするので、どうしても角の部分や芯の部分はゴミになる。
板の約40%がおがくずとしてゴミになってしまうのです。
その量は1日 300kgにのぼります。
大量に出るものを産業廃棄物として、ただ捨てていました。
処理費用に、月10万円以上かかっていたといいます。
捨てるのはもったいないということで、これを大変身させました。
使うのはネバネバした大量の「のり」。
そこに粉にしたおがくずを入れていきます。
それをよくかき混ぜまて、30分ほど経つと何やら塊ができました。
形を整えて小さくカットしたら、1つづつビニール袋にパッキング。
これが、おがくずからできた粘土「もくねんさん」。
捨てていたおがくずを使って粘土を作りました。
材料の90%以上がおがくずなので、通常の粘土より軽くて柔らかいのが特徴です。
乾けば木になり、手に付かずよごれにくく、木の匂いがするので利用者には好評です。
年間の売り上げは約1500万円にもなったそうです。
鉛筆屋さんの経営に一役かっています。