「たまご」を漢字にすると、「卵」や「玉子」と書くことがあります。
これらは、どのように違うのでしょうか?
卵
こちらの「卵」は、生物学的なたまごを指す場合に使います。
「卵」の漢字は歴史が古く、平安時代に生まれました。
カマキリなどの生物は、木の枝にたまごを生みつけます。
この泡のような中に、生まれてくる子どもがいるわけです。
この様子が、↓こちらのような象形文字になり、現在の「卵」という形になりました。
玉子
こちらの「玉子」は、調理されたたまごを指す場合に使います。
「玉子」の漢字は室町時代に生まれました。
この時代、南蛮貿易が始まって、ポルトガルなどから、カステラや鶏のたまごを使った料理が伝わりました。
日本人がそのたまご料理を食べてみたところ、あまりに美味しかったので、ありがたがって宝石という意味の「玉」を使いました。
この玉から子どもが生まれることから、「玉子」という言葉が使われるようになったということです。
このため、たまごかけご飯は、たまごを生のままで、調理していないので、「卵かけご飯」。
たまご焼き、たまご丼、たまご豆腐などは、調理しているので、「玉子焼き、玉子丼、玉子豆腐」と「玉子」の文字を使うのです。