日本人がどのがんになりやすいかというのを表した「がん罹患数」。
男性:1位「胃」、2位「肺」、3位「大腸」
女性:1位「乳房」、2位「大腸」、3位「胃」
今や、日本人の2人に1人がなるといわれている「がん」。
その中でも「乳がん」は、完治する可能性は高いものの女性に一番多いがんです。
乳がん検診なども普及して、初期で見つけることが大切だと言われていますが、
その中でも、超初期の段階「ステージ0」というものがあります。
ある患者のAさんは「乳がんの0期、非浸潤がんです」と言われました。
0期とはどんながんなのか?
医師によると、
0期という非浸潤がんであれば、基本的にまず命に関わることはない状態。
とのこと。
乳がんのほとんどは、母乳を運ぶ「乳管」で発生します。
Aさんのがんは、乳管の内部にとどまっている「非浸潤」という状態で見つかりました。
がん細胞が乳管を破ってしまえば、乳管の外、つまり血管やリンパ管に入って他の臓器に転移する恐れがありますが、ステージ0でその恐れはありません。
Aさんは検診を受けたことはありませんでしたが、自分で「しこり」に気が付き病院に行きました。
初期に分かってよかったのですが、Aさんには複雑な思いもありました。
なんと、全摘手術を受けなければならなかったのです。
医師によると、
ステージと関係なく、がんの広がり具合の問題。ある大きさだとその人のおっぱいにとって、残すには大きすぎる。
それが浸潤がんでも非浸潤がんでも同じ。がんの部分を取ったら形として保てない場合は、温存できないので全摘をお薦めします。
とのこと。
Aさんのがんは5〜10年前にできたと考えられ、その位置や乳管内部の広がり具合から、部分摘出だけではなく左胸を全摘出することに決まりました。
その後、無事に手術を終えたAさんによると、
私の場合は早く見つかって切って正解だったけど、もっと早く検診して、さらに早く見つかれば違った方法ができたかもしれないとは思う。
とのことでした。