普段、よく見かけるペットボトル、どうして凸凹しているものがあるのでしょうか?
PETボトル協議会の方が、その理由を説明していました。
実は、凸凹のペットボトルは、 熱い液体を入れても変形しない 「 耐熱用ボトル」で、お茶や果汁飲料などに多く用いられています 。
しかし、中には、冷蔵庫に入れているような、冷たい飲み物もありますよね?
店頭では冷たい状態で陳列されていても、中身を入れるときには、とても熱い状態で入れられています。
お茶が熱い状態でボトルに入れられるのは分かりますが、オレンジジュースが熱々とは一体どういう事なのでしょうか?
確認するために、オレンジジュースを作っている飲料工場へ 。
オレンジジュースをボトルに詰める工程で、その温度を測ってみると、なんと「87.5℃」。
なぜ、熱い状態で入れているのでしょうか?
実は、中身の液と容器を殺菌するために、熱い状態で詰めているのです。
そこで 熱い飲み物を入れると 役に立つのが あの凸凹 。
正式には 「減圧吸収パネル 」 といいます 。
この凸凹がある耐熱ボトルを使うとこによって、熱い殺菌した中身を入れることができます。
実際にオレンジジュースを熱々の状態にし、減圧吸収パネルのあるボトルと、そうでないボトルに入れ、冷やしてみると、凸凹のないボトルは側面が徐々に内側へとへこんでいきます 。
ペットボトルに熱い飲み物を入れると、温度が下がるにつれて中身の体積が減り、内側にへこむカが働きます 。
この時に、凸凹がないと、そのへこむカに耐えられなくなった部分が不規則にへこんでしまいます 。
そこで、減圧吸収パネルでへこむ力を受け止める事で、 変形するのを防いでいるのです 。
凸凹のあるボトルは、内側にへこむ圧力に強いため、高温の液体を入れても変形する事なく、私たちの手元にきれいな形のまま届くのです 。 (※凹凸のペットボトルすべてが耐熱用ボトルではありません 。)
では、凸凹のない 「丸いタイプ」 の ペットボトルは?
このボトルは、「耐圧性」をもたせていて、主に炭酸飲料に使われています。
炭酸飲料をペットボトルに入れると、炭酸ガスによるボトルを外側に押し広げる圧力が発生。
この圧力に耐えられない凸凹のボトルは膨張してしまうため、均等に圧力を受ける事で変形を防ぐ丸い耐圧ボトルがあるのです。
実際に、凸凹のボトルに炭酸飲料を入れて、その変化を見てみると、徐々にボトルが膨張していき、水位がどんどん下がっていきます。
結果 、 ボトルは凸凹の溝が薄くなるほど大きく膨張 。(※ペットボトルが破裂する危険がありますので、絶対にマネしないでください 。 )
このような変形が起こらないように、炭酸飲料には、外側に広がろうとする圧力に強い丸いボトルが使用されているのです 。