市区町村別一人あたりの平均所得ランキング(2017年度)を見てみると、上位には東京都23区が多いなか、
目立ったのが、東京渋谷区よりも中央区よりも高所得な、第3位の北海道・猿払村。
日本最北端の村ですが、
なぜ、平均所得が高いのでしょうか?
その理由は、早朝の港にありました。そこにあったのはたくさんの漁船。
高所得の秘密、それは「天然のホタテ」。
猿払村は日本有数の漁獲量を誇るホタテ王国だったのです。
なかでも、香港や台湾から注文が殺到しているのが、↓こちらの「干し貝柱」。
ホタテの輸出額は、去年(2017年)だけで、約93億円。
漁師さんの年収は悪くても2000万円。5千万や1億を超えた人もいたといいます。
今や全国3位の所得を誇る猿払村ですが、昔からお金持ちだったわけではありません。
昭和29年頃から、ホタテの乱獲により資源が枯渇。
当時のホタテ漁師は、食事できないほど生活が困窮している貧困地域でした。
そんな中、1971年に日本初となるホタテの稚貝放流を開始。
ホタテを育てて採る漁業に転換しました。
漁場をローテーションし、ホタテの乱獲を防ぐことで、2014年から4年連続で平均所得全国トップ5入りするお金持ちの村になったのです。