新聞や広告の統計や調査結果は、様々なトリックを使ってウソをついている!?という話です。
以下は、統計でウソをつく3つのトリック。
サンプルでダマす!「抽出」のトリック
Q.「ネゴシックス」を知っている?
・知っている:75%
・知らない:25%
(n=20代の男女100人)
おそらくこんなに知っているはずがありません。
アンケートをとった20代の男女100人というのは事実で、問題はどこで聞いたか?ということ。
実はよしもとの劇場(なんばグランド花月)の前。
劇場の前であれば、この芸人をみんなが知っているという話です。
そういう状況は、知っている・知らない の回答だけでは読み取れません。
「答えが予想出来るサンプルを狙って質問をする」というトリック。
アンケートでダマす!「質問」のトリック
Q.雨上がり決死隊・蛍原徹のことは好きですか?
・好き:37%
・好きとはいえない:63%
(n=20〜40代の男女100人)
こうしてみると、嫌いな人が多いという印象を受けますが、
「好きとはいえない」というところがポイント。
アンケートの質問内容を見てみると、
・好き
・どちらともいえない
・嫌い
と、3択になっていて、「どちらともいえない」と「嫌い」をまとめて「好きとはいえない」とした。
本当の結果は、こちら。
・好き:37%
・どちらともいえない:50%
・嫌い:13%
厳密にいうとウソではないが、印象がかなり操作されてしまう。
「言葉を変えて中立の票数を片方にプラスする」というトリック。
次にこんなアンケート。
Q1.自分の臭いが気になりますか? 【はい・いいえ】
Q2.人の臭いが気になりますか? 【はい・いいえ】
Q3.人の臭いで不快になったことはありますか? 【はい・いいえ】
このアンケートを答えたあとに、
Q4.洋服に欲しい機能は?(※複数回答可)
□ 消臭機能
□ 補正機能
□ 保湿機能
□ 軽量化
□ 通気性
□ その他( )
これだと、前の質問で臭いについてたくさん聞かれているので、問4では消臭機能を選択してしまう。
「アンケートに答えた8割が洋服に消臭機能を求めていると」いう結論が出せる。
次にこんなアンケート。
Q.女性の臭い対策で嫌なのは?(※複数回答可)
□ 香水や制汗剤の臭いがきつい
□ ハンカチやタオルで汗をぬぐう
□ 汗パットの使用
□ サプリメントの使用
□ その他( )
□ 嫌なことはとくにない
サプリメントは使っているか分からない。否定的なものは最初の1つしかない。
「質問内容や項目で結果を誘導する」というトリック。
視覚でダマす!「グラフ」のトリック
Q.雨上がり決死隊・宮迫博之と言えば・・・
※ 一つだけチェックしてください
□ 芝居がうまい
□ 宮迫です
□ くず
□ オフホワイト
↓このグラフ結果を見てみると、オフホワイトが圧勝に見えますが、
ポイントとなるのは、単位が「人」ではなく「点」になっているということ。
実はこれ、100人 ☓ 2 =200点として、そのうち何点か?としているのです。
実際の100人に戻してみると、そんなに差はない。
「1票につき2点という独自の計算を採用する」ことによって、差が大きく見えるようにしているのです。
さらに、「同じ色の□で囲み、棒を長く見せる」というトリックも使われています。
他にも、
「少ない項目を横にし、多く見せる」トリック。
「円グラフの中心を変え面積を大きくする」トリック。
「棒グラフをアップにし差を大きくする」トリック。
などがあります。