あるスーパーの惣菜コーナーを見てみると、食材が生のまま入ったお惣菜が売られていました。
これは、電子レンジで簡単に調理できる「生から惣菜」という商品です。
消費期限は、通常のお肉や野菜とほぼ同じです。
一般的な惣菜は、調理したものをレンジで再加熱するものが多いのですが、
「生から惣菜」は、1度だけレンジで加熱すれば食べることができるのです。
ここで、「とりのすき焼き」の惣菜を使って味の検証をしてみます。
1度だけ加熱した「生から惣菜」と、加熱した後に冷まして再加熱した「通常の惣菜」の2つを
味覚センサーを使って、比べてみると、
「生から惣菜」に比べ、再加熱したものでは「うま味」「甘味」が大きく落ち、「塩味」「苦味」「酸味」が増える結果になりました。
1回加熱するだけの「生から惣菜」の方が、おいしさの数値が高いことがわかりました。
通常の惣菜は温め直すと、味はもちろん、栄養価も落ちてしまうので、「生から惣菜」は、味・栄養価ともに、優れた惣菜だということです。
ここで、1つ気になるのは、温める時間。
生から惣菜を温める場合、6分30秒など、通常の惣菜よりも、長時間温めることになります。
通常の惣菜などを入れるプラスチック容器の場合、長時間加熱すると油などで溶けてしまうものもありますが、
「生から惣菜」に使われている容器は、「マルチFP」という特殊な素材を使っていて、長時間加熱が可能で、温めた直後に器をもっても、そんなに熱くはありません。
このマルチFPには、容器の内側と外側の間に空気の層があるので、距離が生まれ中の熱さが外に伝わりにくくなっているのです。