新しい元号「令和」に使われる「令」の字。
下の部分が、「漢字の『刀』のような形」と「カタカナの『マ』のような形」の2種類あります。
どちらの文字を使ってもいいとのことですが、
なぜ2種類存在しているのでしょうか?
大東文化大学 の 山口 謠司 先生が説明していました。

- 作者: 山口謠司
- 出版社/メーカー: 游学社
- 発売日: 2017/06/02
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログを見る
実は2つの字のうち、「マ」の方の「令」が先に生まれました。
「令月【美しい】」「指令【いいつける】」などの意味があり、
建物の下でいいつけを聞いている様子の「象形文字」です。
「マ」の方は、7世紀頃、「刀」の方は、16世紀の明王朝の時代に作られました。
この「刀」の「令」が生まれたキッカケは、木版印刷。
木目に対して真っ直ぐに彫る方が彫りやすいと、「マ」がアレンジされて「刀」の字が生まれました。
それが印刷物として広まり、「明の王朝の時に作られた書体」なので、「明朝体」と呼ばれるようになりました。
他にも、「心」や「近」といった字なども同じような理由でアレンジされました。