かまぼこといえば、木の板にのっているのをよく見かけますが、
どうやらあれは、ただの飾りではないようです。
実は、あの板がないと、かまぼこはまずくなってしまうのです。
かまぼこといえば、みずみずしくてプリッとした食感が美味しさの秘訣。
試しに、かまぼこに板がある状態とない状態で3日間観察。
3日目になると、板にのっていない方は、縮んで表面はカサカサになって反ってしまいました。
一方、板に乗っている方は、ほとんど変化がありませんでした。
この板は、水分の調整器とも言われていて、
かまぼこから余分な水分が出れば、板が水を吸ってくれて、
かまぼこに水分がなくなれば、板が水を補ってくれるのです。
つまり、板に乗っている理由は、保湿・吸湿するため。
だから、かまぼこを食べる分だけ切って残した時は、板にのせたまま保存しましょう!
ところで、この板として使われる木は何でもよいというわけではありません。
お店によって、大きさや厚みは違いますが、木の種類はほとんど同じで「モミの木」が多く使われています。
木のニオイがほとんどないため、かまぼこにいやなニオイがつきにくく、
カビや菌を寄せ付けない抗菌作用もあるので、腐りにくくしてくれます。
さらに、かまぼこは約90℃で蒸されてつくられますが、モミの木の板は高温で蒸されても腐らず丈夫。
そして、柔らかいすり身をめでたい形の扇形にするには、板を土台にするのが便利なのです。