ここに中華鍋があります。
これを両サイドに2つ設置します。
片方には、火を灯した複数のロウソクを配置します。
もう片方で、競技用ピストルを鳴らすとどうなるでしょうか?
なんと、一部のロウソクだけ火が消えました。
ロウソクの火が消えたのは、ピストルの音が生み出す空気の振動。
音は空気の振動で伝わる。
ピストルの音が出た時、空気に強い振動(衝撃波)が生まれる。
中華鍋のような形を放物面と呼ぶ。
放物面に平行に入った光や音は、一点に集まる。この点を焦点という。
逆に焦点から発生した光や音は、放物面に当たり平行に跳ね返る。
ピストルの音は中華鍋に当たり、平行に反射して反対側の中華鍋で跳ね返り焦点に集まる。
集まり強まった音の振動が焦点付近に置かれたロウソクの炎に当たり火が消えた。
この放物面の集める性質を利用したのが「パラボラアンテナ」。
焦点に受信機を置き、電波を集め受信している。
他にも、10m離れた所に放物面の形をしたダンボールを1つずつ置き、焦点を使って内緒話もできる。