話をしている時に、「えーと」とか「あのー」って言うことがあります。
なぜ言ってしまうのでしょうか?
考えている時間を無言でいるのがツラいので、心的に間をとってないよと思おうとしている・・・
などという意見もありますが、
実は、この「えーと」と「あのー」は、場をつなぐための言葉で、発言権をキープできる。
例:「えーと・・・」→「周囲が黙る」→「発言権キープ」
こうした言葉は、(間を)満たす、埋めるという英語Fillから、Filler(フィラー)と呼ばれている。
日本語には、様々なフィラーが存在する。
「えーと・・・」「その・・・」「えー・・・」「まぁ・・・」「あのね・・・」「なんか・・・」
例えば、第64-65代 内閣総理大臣の田中角栄氏が度々口にしていた「まぁ・・・その・・・」。
これは、重要な話の切れ目で「まぁ」を使っていたが、聴衆の集中力が途切れそうなときに、もう一度注目を引き付けていた。
フィラーの中でも、私たちがよく使う「えーと」「あのー」の2つは、実は使い道が違う。
例えば、気になる異性をデートに誘ったとき、
第一声が「えーと」か「あのー」かで、断られるかがわかる。
もし、よかったら、今度の日曜、映画見にいかない?
という誘いに対しての第一声が、
「えーと」の場合、
「えーと、日曜日は昼過ぎまで用事があるけど、そのあとだったら空いてる」
実際の予定を調べて思い出している。深く考えているとき、記憶やエピソード・単語を検索。
えーと = 検索
「あのー」の場合、
「あのー、犬の散歩があるからちょっと無理からな。」
どうやって断ろうか考えている。言いたいことは決まっていて、どう表現するかを考えている。
あのー = 表現の仕方
このように、デートの誘いに対する第一声が「あのー」だと高確率で断られるという。