接着剤はなぜくっつのか?という話がありました。
例えば、ここに乾いた状態のガラスが2枚あります。
これをそのまま重ねても
2枚のガラスは、くっつきませんが、
ガラスの上に水を1滴垂らして、濡れた状態にすると、
くっつきました。
これこそが、接着剤がくっつく原理です。
モノがくっつくためには、モノの隙間を埋めないといけません。
水はそれを手助けしてくれるのです。
ガラスは一見ツルツルに見えますが、顕微鏡で見てみるとその表面にはたくさんの凹凸があります。
この状態のままガラスを合わせると、2枚の間は隙間だらけ。
ところが、ガラスを水で濡らすと、表面の隙間に水が入り込み、隙間が埋まりました。
この時、ある驚きの現象が起こるのです。
人間を含め、この世の全てのモノは、分子というとても小さな物質からできています。
そして、全ての分子は、プラスとマイナスの電荷(ごくわずかな電気)を持っています。
分子同士が近づくと、プラスとマイナスの電荷が引き合って、モノとモノの間に引っ張り合う力が生まれます。
この力を「ファンデルワールス力(りょく)」といいます。
ファンデルワールス力を発生するためには、ある条件を満たさなくてはなりません。
それは、すごく近づくこと。
分子と分子が髪の毛の10万分の1のすごく近いところまで近づくと、初めてファンデルワールス力が働いて、強い力で引っ張られる。
水で隙間を埋めることで、ガラスと水の間に、ファンデルワールス力が発生し、ガラス同士がくっつくのです。
つまり、濡れることで、液体である接着剤がモノとモノの隙間を埋め、お互いがすごく近づくことが大切。
だから、接着剤がくっつく理由は、濡れるからといえるのです。
このように、水だけでもモノをくっつけることはできますが、水は動いてしまうので、滑らせると簡単に取れてしまいます。
そのため、くっつけたあと固まるようにしているのが、接着剤というわけです。
接着剤は時間が経つと個体になります。
固まることで、分子同士が近い状態が固定されるので、モノをくっつけ続けることができるのです。
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