これは、人工的に作られたニホンミツバチの巣箱。
ここに、オオスズメバチを近づけると、どうなるか?
針金を付けたスズメバチをミツバチの巣箱へ。
スズメバチが、出てきたミツバチの何匹かを噛み殺すと、次々に仲間のミツバチがやってきた。
ミツバチも針を持っているが、スズメバチの体には刺さらない、
これが無駄だということをミツバチたちも知っている。
なので、ミツバチたちは自分たちが戦えるやり方を持っている。
スズメバチを巣箱の中に入れてから30分後、針金を引いて出してみると、
なんと、スズメバチはたくさんのミツバチに覆われていた。
これを「熱殺蜂球」という。
弱い小さなニホンミツバチが巨大な天敵を打ち破るために獲得した戦い方。
このハチの塊の中心の温度は約48度。
ニホンミツバチは50度くらいまで耐えられるが、スズメバチは45度で死ぬ。
つまり、上限致死温度の差を利用している。
ハチミツをエネルギーとして熱を起こし、スズメバチを蒸し殺している。
これを手のひらに乗せて、
サーモグラフィーで見ると、温かくなっているのがわかる。