なぜスマホゲームに課金してしまうのか?という話:ビーバップハイヒール【2019/11/28】

世の中には、あの手この手を使いお金を使わせようとする商売や仕掛けがある。

その1つに、スマホのゲームがある。

なぜ、人はスマホゲームに課金してしまうのか?


ケンイチ「昨日、配信されたの○○のスマホゲーム、もうダウンロードした?最初の無料ガチャで『超レアアイテム』が出たんだよ。結構無料で遊べるぜ!」

ヤスオ「やる!やる!」

スマホゲームの昨年(2018年)の売り上げは、1兆2020億円。

基本的に無料で遊べるからと手軽に始める人も多い。

ヤスオ「最初の無料20連ガチャで、俺もレアなアイテムをゲットするぞ!」

多くのスマホゲームには、抽選でアイテムを入手する「ガチャ」と呼ばれるシステムがある。

通常ゲームを始めたばかりのユーザーは、このガチャを何度か無料でできるようになっている。

しかし、

ヤスオ「あぁー・・・、レアなアイテム出なかった・・・」

無料分を全部使ってしまったヤスオ。

ケンイチ「どうだった?ガチャいいの出た?」

ヤスオ「ううん(首振り)」

ケンイチ「そういえば、ケンジも超レアアイテム出たらしいぞ」

ヤスオ「ケンジも!?」

ケンイチ「まぁー、ショボい装備で頑張れや」

ヤスオ「(友達はレアアイテムゲットしてるのに、ちょっとぐらいなら課金してもいいか・・・)」

その結果・・・

ヤスオ「課金したのにレアアイテムが出なかった、くそーっ」

ヤスオ「ここでやめたら、この1000円が水の泡だー、あともう1000円くらいなら・・・」

課金すればするほど、ここでやめたら「もったいない」という感情が働く。

ヤスオ「もう5000円も課金したのに、1つも出なかった、みんな持ってるのに、俺だけない、これじゃ恥ずかしすぎて一緒にプレイできないよ」

ここで出てくるのが「みっともない」という感情。

スマホゲームは不特定多数のユーザー同士がゲームの中で繋がっており、ゲーム中は誰かに見られているということを常に意識している。

そうした状況から、魅力に乏しいキャラクターでは「みっともない」という心理が働いてしまい、逆にいえば、よく見られたいという意識だ。

ヤスオ「ここまできたら、一気に1万円課金だ!」

ここまで来たらもう止められない、脳内では「ドーパミン」が湧きまくっている。

ヤスオ「(超レアアイテム)出た〜!きたきたきた〜!」

ドーパミンとは、快楽・喜び・爽快感などをもたらす脳内物質。

ギャンブルのような報酬を期待される行為によって多く分泌されるが、リスクや努力が大きいほど快楽感が増加。

スマホゲームは、それらを巧みに利用している。

ブラックマーケティング 賢い人でも、脳は簡単にだまされる

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  • 作者: 中野信子,鳥山正博
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 2019/09/27
  • メディア: 単行本