ここに磁石があります。試しに安全ピンに近づけるとくっつきます。
この磁石を小さな袋に入れて、
金属板の上で、粉々に砕きます。
細かく砕いて、お互いまだくっつく状態のものを瓶の容器に入れます。
この容器を安全ピンに近づけてもくっつきません。
そこで、もう1つの磁石の塊にこすりつけてから、
もう一度安全ピンに近づけると、今度はくっつきました。
しかし、空中で瓶を振ると、安全ピンは再びくっつかなくなりました。
これはなぜでしょうか?
磁石には「N極」と「S極」があるが、
2つに割ると、実は「N極」と「S極」は、↓こうなる。
なので、さらに細かく砕くと小さな磁石の集団となる。この1つ1つは磁力が弱いので、普段は向きがバラバラ。
なので磁力が打ち消し合って安全ピンはくっつきません。
しかし、強い磁石が近づくと一時的に向きが揃う。
すると、全体として磁力が揃い、安全ピンがくっつく。
でも、振ってしまえば、また向きがバラバラになり、磁力は打ち消し合って弱くなる。

- 作者:山﨑 耕造
- 出版社/メーカー: 日刊工業新聞社
- 発売日: 2019/03/23
- メディア: 単行本