フリーライターの井上マサキさんが路線図の話をしていました。
路線図とは、駅の位置関係や接続を示すもので、シンプルで分かりやすいことが求められる。
例えば、「まあるい緑の山手線」。
その路線図は、おなじみの真ん丸。
しかし、地理上では、全然丸くない。
さらに、JR東日本の駅にある運賃表(路線図)には、「100kmライン」というものがあり、山手線ひとつとっても場所によっては描かれ方が違う。
井上さんが目をつけたのは、小田原から熱海の駅にある運賃表に掲示された山手線の違い。
小田原駅では普通の山手線が描かれている。
しかし、東京から離れた3つのお隣の真鶴駅では、山手線の北側の駅名が表示されていない。
これには理由があり、JR東日本は(原則)自分の駅から100kmまでしか運賃表に載せない。
ちょうど新宿と上野の所は、100kmの区切りになっている。
さらに隣の湯河原駅では、半分以上の駅が消えました。中央線もない。
しかし、もっと離れた熱海駅では、逆に駅名の表示が残っている。
これはなぜか?
熱海からの観光客の方も移動が多いので、山手線から乗り換えられる駅ばかりが表示されている。
このように、路線図には制作者の意図や都合が秘められている。