場所は、インドのムンバイ。
車の走る道路で、常に聞こえてくるのはクラクション。
赤信号で待っていても、クラクションを鳴らす人がいる。
鳴らせば早く信号が変わるとでも思っているのか?
インドでは自動車のクラクションによる騒音が、長年、社会問題化している。
特に、都市部では、騒音の約7割がクラクション。
そこで、ムンバイ警察が先月末(2020年1月)から試験的に行ったある騒音対策が画期的だと注目されている。
赤信号の信号待ちでクラクションを鳴らす車が多いという点に着目し、「罰する信号機」を設置する案を打ち出した。
それは、どんな信号機なのか?
信号機には、騒音計とマイクが取り付けてある。
電光掲示板には、「もっと鳴らせばもっと待たされる」と書いてある。
一体どういう意味なのか?
この信号では、赤信号から青信号になるまでの時間がカウントダウンされていく。
その下には、79デジベルのように騒音レベルが表示されている。
この騒音が85デジベルを超えると、カウンターがリセットされ始め、初めからカウントダウンをし直すというもの。
(※ 85デシベルは、ゲームセンターの店内より少しうるさいぐらい。)
ようやく青信号になったタイミングで、1分半また待たなくてはいけないという状況。
騒音レベルが高ければ、いつまで待っても青にならないという仕組み。
この騒音対策は、先月末(2020年1月)からムンバイの主要道路5カ所で試験的に始まったもので、警察はツイッターにPR映像をアップしクラクションを鳴らさないよう注意喚起をしている。
なぜ、信号待ちでクラクションを鳴らすのか?
・赤信号だが前の車をどかせたい
→ 「早く行け」と伝える。
・前の車に存在を知らせる
→ トラックの後ろの荷台部分にクラクションを鳴らしてくださいと書いてある、後ろを確認しないので後ろにきたら鳴らしてねということ。
・タクシー運転手から客へのアピール
→ 早く着くために努力をしていると伝えている
・ノリで
→ なんとなく
などの理由がある。
ムンバイ警察によると
(「罰する信号機」の)効果はあった。できるだけ早く本格導入したい
とのことでした。