冬の鍋の定番「おでん」。
その中に入っている「ちくわ」。
この「おでん用のちくわ」と、キュウリなどを入れて食べるときに使う「普通のちくわ」を見比べると、模様が違う。
これはなぜか?
ちっくわをはじめ練り物製品で国内トップクラスを誇る製造元の「紀文食品」で、ちくわの作り方を見てみる。
2つのちくわには、焼き方の違いがあった。
生ちくわ(普通のちくわ)は、約200℃でゆっくり焼く。表面をじっくりあぶって皮をつける。その皮が焼くことであの色になる。
この模様は表面の食感を楽しんでもらうため。
一方、焼きちくわ(おでん用)
突起から出た油を、ちくわの表面に斑点のように塗ってから焼く。
そこを一気に加熱すると、油をつけた部分が高温になるので、温度差ができて一気に膨れ上がる。膨らみが縮み斑点模様になる。
この斑点模様を作るのは、ちくわに含まれるうま味成分を出しやすくするため。
斑点模様は高温で焼き上げることで、皮が非常に薄くなり、表面に細かい穴が空く。
そのため、おでんにしたときに、汁にうま味が出しやすい。よりスープが美味しくなる。
この模様はおでんの汁を吸う役割もある。