なぜジーンズは青い?という話がありました。
ジーンズ誕生のキッカケは、ゴールドラッシュで沸く1850年代のアメリカ・カリフォルニア州。
そこに商人として成功したいと考えている男がいた。
その名は、リーバイ・ストラウス(1829-1902)。
後に世界に名をとどろかすジーンズメーカーを作った人物。
鉱山で金を掘るときは、立ったりしゃがんだり非常に激しい作業になるので、普通のズボンだとすぐに破れてしまう。
そんな労働者の意見に耳を傾けリーバイが作ったのが、当時一番強い素材だったテントや船の帆などに使われるキャンバス地のズボン。
耐久性が高く鉱山で働く人達に大人気。
しかし、最初に作られたズボンは青くなかった。
では、いつ青くなったのか?
労働者たちには、もう1つ悩みがあった。
それは、鉱山にはヘビがいて、かまれるというもの。
そこで、使用されたのが「天然のインディゴ」。
インディゴは、主に「インドアイ」という植物が原料でできた染料。
天然のインディゴには、ピレスロイドという成分があり、虫よけ・ヘビよけ効果があると言われており、宣伝された。
ちなみに、現在のジーンズは、天然のインディゴではなく、合成のインディゴなので、蛇よけ効果はない。
日本でも伝統的なものに天然のインディゴが使われている。
それは、「藍染め」。
アイという名のつく植物を使った染め物。
まさにこれこそが天然のインディゴそのもの。
江戸時代、藍染めは、庶民の衣服やのれん、風呂敷などに使われ、古くから蛇よけ・防虫効果があると知られていた。
農作業する時の衣服にも、使われていた。
アメリカでは「ジーンズ」、日本では「藍染め」。
遠く離れた国で、同じようなことをしていた。