ステンレスは磁石にくっつくのか？という話です。
磁石をステンレス製のフォークに近づけてみると、
よくくっつきました。
ステンレスは磁石にくっつくということでしょうか？
今度は、フォークの真ん中辺りを磁石に近づけてみます。
すると、うまくくっつきません。
この、場所によってくっついたり、くっつかなかったりするというのは、実は、ステンレスのもつ特殊な性質のせいなのです。
ステンレス製の針金に磁石を近づけると、くっつきません。
そう、そもそもこのステンレスは磁石にくっつかないのです。
でも、「あること」をすると磁石にくっつくようになります。
ペンチで針金を曲げます。
曲げた針金に磁石を近づけると、くっつきました。
磁石につかないステンレスも、曲げたり、たたいたりして力を加えると、ステンレスの中に含まれる鉄の結晶構造が変化し、磁石がくっつくように性質が変わってしまうのです。
さきほどのフォークも、ステンレスの鉄板を型でくり抜いて作るため、その型抜きの際に力が加わり、磁石につくようになっていたのです。
なので、あまり磁石につかなかったフォークの真ん中辺りに折ることで力を加えると、
磁石につきやすくなるのです。
このように、物質の性質が簡単に変わるということがある。
