広島県尾道市に、珍しいデニムショップがありました。
扱っていたのは、普通のおっさんが履いてボロッボロにしたジーンズ。
それが、なんと高値で売られている。
あるものは、35,000円、
また、あるものは、42,000円など。
実はこれ、町おこしの会社が始めた取り組み。
街の人が1年間、育てたジーンズを通して、尾道の良さを知ってもらおうというもの。
スタッフは、週に1度、100人から預けて使ってもらっていたジーンズを回収。
専門の工場に洗いに出す。
送り返されてきたジーンズは、再び、履き手のもとに戻す。
履いては回収して、洗濯、履いては回収して、洗濯・・・。
これを1年間繰り返す。
そして、「ヒゲ」と呼ばれるシワの具合や、色落ちの風合いだったり、あと履いていた人がどんな1年だったかなどを、客に伝えながら販売している。
どんな職業の人のジーンズがあるのか?
タコつぼ漁の漁師のジーンズは、
海水(塩水)と泥まみれ。
大工のジーンズは、
「ヒゲ」や、色落ち具合が人気。
かんきつ農家のジーンズは、
果汁が付くことによる独特の色みが人気。
鉄工所の作業員のジーンズは、
溶接の際、火の粉が飛んで、あちこちに開く、小さな穴が人気。
それぞれの職業に応じて生まれるユーズド感。
おじさんたちがボロボロにしたジーンズは、人気があるようです。