カマキリの黒目は瞳孔ではない!という話:世界一受けたい授業【2020/07/04】

昆虫のカマキリは、カマのような前脚を持っていて、

ハチを捕まえるカマキリ

体の保護色を利用して草になりすまし、気づかず近づいてきた獲物を一気にそのカマで捕らえる。

鳥を捕まえることもある。

鳥を捕まえるカマキリ

そして、カマキリのギョロッとしたこの目。

カマキリの目

例えば、人間は左右の目で見える角度によって奥行きを感知している。

一方、カマキリは片目だけでも、奥行きを感知できる。

微妙な距離をつかむことができ、飛んでいる小さな虫も巧みに狩ることができる。

そして、常に周りを警戒しているかのように、キョロキョロと動く目の黒い点。

実はこれ、瞳ではない。

緑の丸い部分全体が目で、中に見えている黒目は黒く光が反射して、人間に黒く見えているだけ。

偽瞳孔(ぎどうこう)」という名前が付いている。

カマキリの模型を見てみるとわかりやすい。

細い筒状のものが集まった「複眼」と呼ばれるもの。

どこからどう見ても、この黒がそこを通して見える。

だから、あの黒い偽瞳孔は人間が見る方、見る方に常に見える。

さらに、この目の真ん中に、3つの点がある。

これも目の一種で、光に反応している。