トラブルから女性を守る!「おとめ六法」の話:世界一受けたい授業【2020/08/29】

女性には、職場、学校、電車の中など、あらゆる所にトラブルは付き物。

その対処法で、今、話題になっている本が「おとめ六法」。


その著者の 上谷 さくら さんが 話をしていました。

SNSストーカー

ある日、ある女性のSNSに突然ストーカーまがいのDMが大量に来た時、まず取るべき行動は?

答えは、「スクリーンショットで画面の保存」。

一番やってはダメなことは、いきなりブロック。

相手は拒絶されたと感じて逆上、居場所を探されたり、家に押しかけてくる危険性がある。

逆に「やめてください」と返信すると、かえって相手を喜ばせることもあるので、これもNG。

別れる時に、プレゼント代は返さないといけない?

2年間付き合った彼氏に、「他に好きな人ができたから別れよう」と言った女性。

すると、彼氏は「今まで渡したプレゼント代、支払った食事代を全部返せ!じゃないと別れないからな!」と言ってきた。

実は、これまでのデート代は全て彼が負担。

さらに、「あのバッグ欲しいなぁ」「あのクツもかわいいなぁ」と、彼女は高額なプレゼントもたくさんもらって来た。

この場合、法律的に、プレゼント代や食事代を返さなければいけない?返さなくてもいい?どちら?

答えは、「返さなくていい」。

彼氏が負担したプレゼントや食事代は、法律上、「贈与」で返却する必要なし。

もしも、「返さなければ個人情報をさらすぞ!」などと、相手に害を加える発言をすれば脅迫罪になる可能性もある。

プロフィール写真の修整

お見合いサイトのプロフィール写真を見て、イケメンを発見!

しかし、実際に会ってみると、まるで別人。

プロフィール写真の過度な修整は、違法?違法じゃない?

答えは、「違法ではない」。

金銭的な損害を与えるものではない。

例えば、ネットのオークションサイトで、傷のある商品の画像をキレイに修整して売るなど、写真の修整が金銭の損害を与える場合は、違法となる可能性が高い。

夫の浮気調査

浮気調査で、妻が、夫のかばんにGPSをこっそり仕込むのは、違法?違法じゃない?

答えは、「違法ではない」。

プライバシー侵害にならないかが問題となるが、浮気調査など正当な理由がある場合は、不法行為にはならない。証拠としても認められる。

洋服の返品

洋服を買ったものの似合わなかったので、返品するために、お店に電話。

しかし、店は「返品はできない」という。

客の返品要求を認めないのは、違法?違法じゃない?

答えは、「違法ではない」。

店側が返品に応じる法律上の義務はない。

店が返品に応じるのは、店側がサービスを自主的に行っているだけ。

よく耳にする「クーリングオフ制度」は、「訪問販売」や「電話勧誘販売」などが対象。

自分でじっくり選んで買える、一般のお店やネットショップでは不適用。

痴漢

痴漢は、満員電車で行われることが多いため、誰が犯人なのかが分かりにくい。

電車で痴漢に遭った時、犯人特定に有効なことは何か?

正解は、「犯人の手をひっかく」。

触ってくる手をひっかいて、犯人の手に証拠を残すと、「これ私がひっかいた傷です」と犯人特定に有効。

もし、犯人が逃げても自分の爪に犯人の皮膚片が残り、DNA鑑定をすることもできる。

軽くひっかくだけでも、DNA採取できるので、強くひっかく必要はない。

しかし、痴漢はとても怖いもの。ひっかいたり、声を出して助けを求めたりするのは、かなりの勇気がいる。

そんな時は、警視庁が作ったスマホアプリで、「痴漢です。助けてください」と書けれた画像を表示させ周りの人に助けを求めることができる。また、画面を押すと、「やめてください、やめてください」と、音声で周りに知らせることも可能。

もし、痴漢が電車を降りて走って逃げて行ったら、犯人を捕まえるために、どう対応する?

答えは、「逃げる姿を写真か動画に撮る」。

そうすることで、時間と場所、犯人の服装が特定できる。

駅にある たくさんの防犯カメラと照らし合わせ、犯人の特定ができるかもしれない。

ナンパ

街で、しつこくナンパされ恐怖を感じたら、最初に取るべき行動は?

答えは、「迷わず110番」。

大きな被害を受けそうと不安を感じたら、110番して、つながったら、

「事件です。○○通り○丁目の交差点です。知らない男性に付きまとわれて怖いです」と、「場所」と「状況」を伝えてください。

結婚詐欺?

「僕は年収が1千万ある」という男性の言葉を信じて結婚したが、実際の年収は半分以下だった。

相手に噓のプロフィールを言って結婚したこの行為は、犯罪?犯罪じゃない?

答えは、「犯罪じゃない」。

刑法の詐欺罪は、金品を騙し取る行為がなければ成立しない。

ただし傷ついたことに対する「慰謝料」を請求できる場合はある。

受付がメガネをかけてはダメ?

「受付はメガネ禁止だよ?知ってる?社則に書いてあるし、分かっててウチの会社に入ったんでしょ?」

「(受付だけメガネ禁止っておかしくない?)」

受付担当の女性は、メガネ禁止という会社のルールは、違法?違法じゃない?

答えは、「違法」。

労働安全衛生法第3条、「快適な職場環境の実現」の義務がある。

メガネの着用を禁止は、義務に違反していると考えられる。

他にも、職場でハイヒールを強要している会社も違法の可能性がある。

産休明けに減給

産休開けに、「今日からまたフルタイム出勤、がんばるぞ!」

すると、「君、今日から総務へ異動になったから、産休の間に取引先増えたし、今の部署は無理だと思うよ」と言われた。

産休後仕事に戻ると違う部署勤務となり、年俸も下がった。これは、違法?違法じゃない?

答えは、「違法」。

労働者が産休を取得したことを理由に、その人が不利益な扱いを受けることは禁止されている。

ただし、育児により労働時間などに制限がある場合は、違法にはならない。

弁護士費用はいくら?

トラブルがあって弁護士に頼みたい場合、費用はいくらかかるのか?

相談だけなら、30分5000円の弁護士が多い。

他にも、様々な援助制度がある。

国によって設立された日本司法支援センター、通称「法テラス」のホームページを参考にするとよい。

経済的に余裕のない方に、無料の法律相談を行っている。