ここに、そろばんを改造して作った台車がある。
車輪がたくさんついていて、地面を滑らすと、車輪がコロコロと回る。
この台車の上に、適当な箱をのせて、台車を指で押すと、どうなるか?
箱は台車より素早く、長い距離を動く。
なぜこうなるのか?
指で押すと、台車は箱をのせたまま動く。
その時、同時に車輪も回っている。
車輪が台車の上で箱をさらに動かす。
こうして、箱は台車の2倍動く。
これを踏まえて、
次は、この台車を2枚重ねて固定する。
地面の上を滑らすと、先ほどと同じように車輪が回る。
2つの車輪は噛み合っているので、下の車輪の回転が上に伝わっている。
では、先ほどと同じように箱をのせ、台車を押すと、箱はどう動くか?
台車を押すと、下の車輪が回り、上の車輪に伝えられるが、その向きは逆になっている。
つまり、お互い打ち消し合って、箱は動かない。