中古車を買って、トラブルに巻き込まれたという男性がいた。
愛知県在住の会社員 男性Aさんは、3歳の子どもと外に出かける機会が増えたため、インターネットで中古車を購入。
こちらは、その写真。
2020年2月中旬に、270万円を振り込むが、
いつ頃納車か、販売業者のX氏に聞くと、
「3月中旬〜下旬かな」と言い、下旬に近づくと「4月になってしまうんだ」と、
二転三転するどころか、十転くらい次々と延期に。
その理由を聞くと、「エンジンに異常が出た」「整備が遅れている」などと、納車予定日を延ばそうするX氏。
以下は、AさんとX氏の電話の内容。
Aさん「1ヵ月半もかかってしまって不信の方が多くて、お借りした代車も、車検証が入っていない状態。それもすごく怖くて嫌。不信とかを含めて約束もだいぶ過ぎたので、契約解除をしたいと考えています」
X氏「んー・・・、なるほど、そういうことですね」
一連のやり取りを不信に思ったAさんは、中部運輸支局で調べ、福岡に住む 前の所有者に連絡。
そこで耳を疑う事実がわかった。
前の所有者「(あの車が)売られてしまったことにビックリ」
Aさん「どんな状況だったんですか?」
前の所有者「去年の九州豪雨をご存知ですか?その水没車だったんですよ」
2019年に甚大な被害を出した九州豪雨。
各地で、多くの車が水没した。
こちらの写真に写っているワゴン車がAさんが購入した車。
タイヤよりも高い位置まで水に浸かってしまったワゴン車。
車内も水浸しで、座席にも泥が付いてしまっていた。
しかし、購入時に、X氏がAさんに送ったメールを見てみると、
車の状態について、
「大変コンディション良好な車両」「不具合箇所などは御座いません」「御安心下さい」
などと書かれていた。
Aさんは、270万円の返金を求めたが、その後、X氏と連絡がつかなくなった。
このような被害者は、Aさんだけにとどまらず、
全国各地に、同じような被害を訴える人が続出している。
自動車評論家や車のトラブルに詳しい人たちによると、
・水没車は全損扱いで、車の価値は無いので、中古車として売買されることはない。
・中古車店が水没車に気づかず販売することは通常あり得ない。
とのこと。
水没車かどうか見極める例として、
・シートベルトを引っ張り出すと、泥のシミがある
・収納から説明書など紙類を出すと、湿気でしわしわ
などの特徴があるという。