コロナ禍で、増えているのが「ビデオ通話」。
しかし、近くで対面で話すのと違って、ビデオ通話では首から上しか映らないことが多い。
そのせいで、どれだけ手を動かしても、ジェスチャーは画面の外。
コミュニケーションの研究では、相手のジェスチャーが見えなかったり、目線が合わなかったりすると、自然とジェスチャーをしなくなってしまうと考えられている。
すると、本来ジェスチャーが持つと言われる、言葉を探したり、流ちょうにしゃべることを助ける力が、ビデオ通話では失われてしまう。
一方、対面だと、同じ空間を共有しているので、自分と相手がどういう形か、「リズム同調」が取りやすい。
リズム同調とは?
コミュニケーションをとる相手と心や体のリズムが合うこと。
これには、「うなづき」が有効だという。
対面で話をしたときに、「うなづいて話を聞く」と「うなづかないでじっとして話を聞く」という2つの状況で、
(青いライン:話し手 / 赤いライン:聞き手)
話し手と聞き手の脳血流量の変化を見てみると、聞き手がうなづいて聞く方が、話し手の血流量の動きが落ち着き、聞き手と同調し始めた。
こうした現象は、「引き込み」と呼ばれ、人が互いに共感し合っている時に、よく見られる現象。
うなづきが、話し手と聞き手の間に、共通のリズムをつくり、「共感」や「一体感」を生む。