なぜ人は空気を読むのか?同調圧力の話:ヘウレーカ【2020/11/18】

1951年、アメリカに逃れたユダヤ人心理学者、ソロモン・アッシュ(1907-1996)によって、ある衝撃的な実験が行われた。

実験室に、8人の人間を集め、

2枚の図板に描かれた線の中から、同じ長さの線を選ばせる。

普通なら、ほとんどの人が「」を選ぶだろう。

こんな当たり前の質問を12回も繰り返していく。

しかし、この実験、実はカラクリがあって、本当の被験者はたった1人。

他の7人は、サクラだった。

サクラの解答者が、わざと不正解を言うと、本当の被験者がどのように答えるか確かめようとした。

結果は、驚くべきものだった。

被験者50人のうち、一度も同調せず答えたのは、全体のわずか4分の1にすぎなかった。

つまり、残りの4分の3は、間違いに乗っかったということ。

このように同調してしまう理由は、大きく分けて2つ。

・自分が間違っていると思う(情報的影響)
・自分は間違っていないが悪目立ちしたくない(規範的影響)

国を問わず、多くの人々が本質的に持っている 「同調しようとする傾向」。

この実験には、続きがある。

まわりのサクラが全員わざと不正解を選ぶと、被験者が同調して、答えを間違える率は4割近かった。

ところが、正解の解答をするサクラが1人でもいた場合、同調率は約5%に低下した。

例えば、「裸の王様」という童話でも、物語の最後で「王様は裸だ!」と、子どもが言った途端、大人たちが意見を変えていた。