なぜ人間には白目がある?という話がありました。
目の作りを見てみると、
目の真ん中の黒い部分は、光を取り込む「瞳孔」。
瞳孔の周りが、光の量を調整する「虹彩」。
そして、白目は「強膜」と呼ばれ、衝撃から目を守る役割などがある。
実は、白目は、犬や猫や馬など、多くの生き物にあるが、普段は隠れていることが多い。
犬の見てみると、たしかに白目はあるが、あまり目立たない。
チンパンジーも人間と同じで、目をキョロキョロさせるが、
(どちらも、向かって右側を見ている)
人間と比べると、目の動きは分かりづくなっている。
なぜ、人間以外の生き物の白目は目立たないのか?
動物は、視線を外さないことが身を守ることにつながるため、
視線が外れたことがバレやすい白目は、ない方がよい。
オーストラリアの大学が、アフリカで野生動物と目の関係について、ある実験を行った。
家畜の牛がライオンに襲われる被害が頻発する地域で、お尻に目を描かれた牛は、
なんと、4年間で1頭も襲われなかった。
では、なぜ人間には白目があるのか?
「視線を使う」というのは、人間という生き物にとって重要なものになったと考えられる。
人間は、単体としては力が弱く、集団で狩りを行ってきた。
その時、こちらの動きを悟られないために、人間が編み出したのが、目での合図「アイコンタクト」だった。
こうして、ヒトは生きていくための白目を手に入れたという。