今日は、やたら赤信号に引っ掛かるなと思うことがある。
これは、なぜでしょうか?
埼玉県の信号機の仕組みを例に見てみる。
埼玉県内のすべての信号機は、警察本部の交通管制センターで見守られている。
県内の交通量を2人交代制で、24時間見守っている。
交通管制センターは、47都道府県にあり、各地域の交通状況を日々確認している。
中でも目を引くのが、埼玉県内の交通量がひと目でわかる地図板。
主要な信号機の周りには、車両用感知器や交通調査用のテレビカメラがついていて、その情報が地図版に反映されている。
通過する車の速度や台数を計測する車両感知器。
交通調査用のテレビカメラ。
これらから得た情報が、地図板に集約され、1km以上の渋滞は「赤」、500mから1km未満の渋滞は「オレンジ」で表示。
この情報が、道路に設置された交通情報板、ラジオやカーナビの交通情報に伝えられ、皆さんに届けられている。
このように、交通量などを常に把握して、全ての交通がスムーズにいくように、交通管制センターで信号機をコントロールしている。
では、なぜ「やたら赤信号に引っ掛かるな」と思うことがあるのか?
それは、「系統制御」というシステムが関係している場合が多い。
「系統制御」とは、「A」という交差点を通過した車が安全な速度で走ると、その先の「B」や「C」という交差点も青信号で通過できるというもの。
設定した車の速度と信号機間の距離から、スムーズに運転できる信号機の色の表示時間を計算。
これをプログラミングすることで、渋滞をつくらず走れるようになる。
しかし、設定した速度よりスピードが速いと、次の信号が青になる前に到着してしまう。
その信号が青になって、またスピードが速いと、青になる前に到着。
これにより、赤信号で止まり続けることがある。
これは、スピードが遅すぎた場合も同じ。
つまり、「やたら赤信号に引っ掛かるな」ということがあるのは、交通の流れを円滑にするために考えられた「信号制御システム」と車の速度が合わず、赤信号に止められてしまうから。
更に、信号制御システムは、こればかりではない。
例えば、交通兆が多い日中は、赤や青の表示時間を長く延ばして、車や歩行者の流れをスムーズにしている。
一方、比較的、交通量の少ない夜間は、赤や青の表示時間を短くし、信号のサイクルを早めることで、誰もいない信号機で待たされるドライバーのイライラや歩行者の待ち時間を減らしている。
他にも、パトカーや救急車が進む先で青信号を長くしたり(現場急行支援システム)、通勤時間帯などのバスは、運行時刻どおり走れるよう、信号の色を調整しバックアップすることもある(公共車両優先システム)。
このようなシステムがあり、いつもと同じ速度で走っていても、タイミングが合わず、赤信号で止まってしまうことがある。
子どもたちが学校へ行く、朝7時30分から8時まで、青の秒数を12秒長く設定している所もあった。