小学校や中学校の頃に、学校の授業で「水泳」をやったという方は多いと思われる。
日本の公立小学校では、プール設置率が約89%にも及ぶ。
実は、海外の方からすると、これは考えられないことだという。
そもそも、海外では学校で水泳の授業が行われない国もあり、学校にプールが設置されていることもあまりない。
日本では、江戸時代から水泳の教育があったといわれている。
当時は、「水連」と呼ばれていた。
17世紀頃、水連を行うために、会津藩の学校である「日新館」と長州藩の学校である「明倫館」にプールが造られたとされていて、これが日本最古のプールといわれている。
1896年に行われた、第一回アテネオリンピックで行われた競泳種目は、自由形のみだった。
泳ぎ方は自由だったが、選手たちは皆「平泳ぎ」をしていた。
当時の水泳では、息継ぎをするという概念がなく、顔を水面につけずに泳ぐ平泳ぎが主流だった。
その後、平泳ぎより速く泳げる「背泳ぎ」が生み出され、第2回パリ五輪では独立種目として、背泳ぎが採用された。
その後、クロールが登場して第3回セントルイス五輪からは、皆自由形で「クロール」を泳ぐようになった。
現在、オリンピックなどの国際大会で使われている50mプールは、実は50mより少し長い。
正確には、50mと2cm。
これは、正確にタイムを計測するための「タッチ板」というものがプールの両サイドに設置されていて、このタッチ板の厚さが1枚1cmなので、あらかじめ2cm長くプールが造られている。
ちなみに、このタッチ板は、1960年のローマ五輪の際に、目視で行っていた着順判定を巡るトラブルがあったので、1964年の東京五輪から設置されるようになった。