奈良の大仏様が手をあげているのは、なぜ?という話がありました。
これについて、仏教学者で、東北福祉大学の学長も務める、千葉公慈 住職(曹洞宗 宝林寺) が説明していました。
奈良の東大寺の大仏様の手の形は、「印相【いんぞう】」と呼ばれる「仏教の教えをわかりやすく伝えるためのポーズ」
右手を上げて手の平を見せているのは、「施無畏印(せむいいん)」という印相で、怖れをなくそう、つまり「怖がらなくていいですよ〜」という意味。
そして、左手は、手の平を上に向けひざの上に置いている、「与願印(よがんいん)」という印相で、文字通り「願いを聞きます」という意味。
つまり、奈良の大仏様は、「怖がらずに、願いを言ってみてください」と、おっしゃっている。
印相は、仏様の「悟りの心境」を表したもの。
私たちが見たことがある仏像には、いろんな意味が込められている。