ベンフォードの法則【後編】:2355【2022/11/18】

ベンフォードの法則 【解説編】です。

前回、新聞に出てくる様々な数が、何の数字で始まるか調べた。


その結果、「1」から始まる数が最も多く、全体の約3割。

次に多いのが、「2」から始まる数。

次は、「3」。

その後、「4」「5」「6」「7」「8」「9」は、どれも少なく、ほとんど同じくらいだった。

これをグラフにすると、こうなる。

実は、新聞に出てくる数だけではなく、世の中に現れる数は、このような割合になっている。

これを「ベンフォードの法則」と呼んでいる。

なぜ「1」がこんなに多く現れるのか?

数字が書かれたカードを使って考えてみる。

「1〜9」のカードを混ぜて、目をつぶって1枚選ぶとすると、「1」から始まる数が出る確率は「9分の1」、約11%。

ここでグラフを描いてみる。

横軸はカードの枚数、縦軸は1から始まる確率。

これに、「10」のカードを追加すると、「1」から始まる数が出る確率は「10分の2」、約20%。

さらに、「11」のカードを追加すると、「1」から始まる数が出る確率は「11分の3」、約27%。

同じようにして、「19」までは、「1」から始まる数が出る確率がどんどん上がっていく。

「20」から「99」までは、「1」から始まる数が出てこない。


そのため、「1」が出る確率は下がっていく。

しかし、「100」から「199」までは、「1」から始まる数が続くので、「1」が出る確率は上がっていく。


つまり、「1」が出る確率は、数を増やしていく度に、上がったり下がったりを繰り返す。

桁が増えても、このパターンは続く。

実は、これを平均すると、約30%になる。

新聞に出てくる数をはじめ、都市の人口や土地の面積など、世の中に現れる様々な数は、この法則に従う。

これは、雑誌やチラシを使ってもできる。