野菜を食べるとシャキシャキするのはなぜ?:チコちゃんに叱られる!【2023/04/21】

野菜を食べるとシャキシャキするのはなぜ?という話がありました。

これについて、野菜に詳しい櫻井直樹 先生(広島大学大学院 特任教授)が説明していました。

野菜を食べるとシャキシャキするのは、「細胞壁」があるから。

すべての生物は細胞からできている。

例えば、動物の体は、

細胞のかたまりでできている。

一方、野菜などの植物も、細胞が集まってできているが、

細胞の周りを「細胞壁」が覆っている。

動物にはなく、植物にだけある細胞壁は、文字通り細胞の壁。

壁だから硬い。

食べることによって、細胞壁が壊され、細胞の中身が一気にはじけ出る。

その時に出る音と歯の振動が、シャキシャキの元。

細胞の中にある水が一気にはじけ出ることがポイント。

野菜などの植物は、80%〜90%が水分。

植物の細胞の周りには、多くの水が存在し、

カリウムや糖などを含んだ細胞は、

その水を吸って膨らむ。

細胞が膨らみすぎて、破裂しないようにするのが、細胞壁の役割。

ところで、なぜ、動物には細胞壁がないのか?

植物は根から水を吸っているので、細胞の周りは水ばかり。

しかし、動物の場合、細胞の周りには、水の代わりに、血液などの体液がある。

細胞の周りを水が覆っている植物に対して、

動物の場合、体液と細胞の中が、ほぼ同じ濃度になっているので、

浸透圧によって細胞が膨らむことはなく、細胞壁は必要ない。

また、細胞壁がない動物は細胞がやわらかいので、自分の体を支えるために骨が必要。

一方、植物は細胞壁が硬くてしっかりしているので、骨がなくても体を支えることができる。

シャキシャキしている野菜といえば、レタスやモヤシなどがある。

レタスとモヤシは似ている。

モヤシは、太陽の光を遮って育てる。

すると、太陽の光を浴びたいと、急激に細胞が大きくなる。

大きくなる分、細胞の中の水分も増え、薄い壁の中でパンパンに水が張っているので、壊れた時に勢いよく水がはじけ出す。

だから、シャキシャキを強く感じる。

レタスの芯の白い部分は、早く日光を浴びたいと細胞が大きくなった結果。

細胞壁が薄くなる上に、水分の量も増える。

だから、芯の方がシャキシャキする。