なぜ花火は打ち上がるのか?という話がありました。
花火は火薬を爆発させた勢いで打ち上げるが、その時、花火が地上で爆発してしまうことはない。
一体、なぜなのか?
これについて、花火研究のプロ、新井充 先生(東京大学 名誉教授 工学博士)が説明していました。
まず、花火というのは、筒を使って打ち上げる。
実は、この筒の底に「打ち上げ薬」という花火とは別の打ち上げるためだけの火薬を入れる。
そして、この打ち上げ薬に火を点けると、爆発した勢いで花火が打ち上げられることになる。
打ち上げ薬が爆発すると、花火についている導火線にも火が点く。
そして、花火が空高く上がると同時に、上空まで打ち上がった一番良いタイミングで爆発し、花火が開くという仕組みになっている。
花火大会だと、連続して何発も上がるが、あれは、何百本もの打ち上げ筒を用意しておいて、
今は、コンピューターで順番に点火している。
現在は、電気による点火が一般的だが、かつては、花火師が筒に火を投げ入れて、花火を打ち上げていた。
ところで、なぜ花火は地上で爆発しないのか?
ポイントは、「玉皮(たまがわ)」という紙の半円状のものに・・・、
火薬を詰めているところ。
この玉皮は厚みがあって頑丈になっている。
更に、この次の工程で「玉貼り」といって、クラフト紙を玉皮に貼り付ける作業工程がある。
紙を貼る作業と乾燥を繰り返し行い強度を高める。
これによって、打ち上げの筒の中で玉皮が壊れないようカバーする。
この玉張りに、約1か月かけて花火玉が完成する。