なぜ落ちた髪の毛は「汚いもの」に見える?:チコちゃんに叱られる!【2024/03/08】

なぜ落ちた髪の毛は「汚いもの」に見えるのか?という話がありました。


キレイに手入れをしている髪の毛でも、床に落ちたとたん、なぜか「汚いもの」に見える。

これは、なぜだろうか?

これについて、浮ヶ谷幸代 先生(相模女子大学 名誉教授)が説明していました。

落ちた髪の毛が「汚いもの」に見えるのは、あるべき所にないから。

髪の毛があるべき所は、頭。

自分の体から離れたとたん、微妙な存在になる。

自分のものなのか、それとも、自分のものではないのか、あいまいで、どっちつかずの微妙な存在。

頭の中で、うまく仕分けることのできない「微妙な存在」は、人を不安にさせる。

人間は、あるべき所にあるべき物があると、「いつも通りである」と安心する。

つまり、「日常をおびやかすものではない」と判断している。

髪の毛が、あるべき頭にある時は安心。

しかし、床に落ちた途端、微妙な存在になって、不安を感じてしまう。

更に、人間は、あるべき所に、ない物を見ると、異変を感じ、

「日常を壊すかもしれない」と、認識するので、ソワソワして落ち着かない不安な状態になる。

その結果、「汚い」「気持ち悪い」「居心地が悪い」などと、ネガティブに感じ、

無意識に遠ざけようとする。

それは、体の別の部分でも同じことが起きる。

爪も指先にあるうちは、何も思わないが、切り落とされて落ちていると、「汚いもの」に見える。

自分のだ液も、口から吐かれた途端、普通は「汚いもの」や「気持ち悪いもの」と感じる。

このように、あるべき所にない微妙な存在に、私たちは不安を感じるため、

「汚いもの」「気持ち悪いもの」に見えてしまう。