人体の不思議な現象がありました。
右手の人差し指と中指を交差させて、腕を前に伸ばす。
そして、目をつむる。
他の人が、1本のペンを持って、その指の間にくっつける。
そして、「今ペンは何本あるか?」と尋ねる。
すると、目をつむっている人は「2本」と答える。
一体、これは、なぜか?
これについて、坂井建雄 先生(順天堂大学 保健医療学部 特任教授)が説明していました。
これは、「アリストテレスの錯覚」と呼ばれる現象。
実際には指を交差させているのに、脳が指の交差を認識しなくなるのが原因。
通常、隣り合う指の間にペンが触れた時、脳は1本のペンに触れていると認識する。
しかし、指を交差させる時に触れる場所は、指の外側。
通常、隣り合う指同士の外側は、離れている。
しかし、指を交差させると、離れていた場所が内側にくる。
この場所にペンが触れると、離れた場所にペンが当たったと脳が錯覚し、
2本のペンが触れていると感じる。