2024年6月、アメリカでは、セミが大量発生した。
車のフロントガラスにセミが激突するので、常に汚れてしまったり、
大量の抜け殻や死骸が5cm以上積もって、足の踏み場がなくなった、などの被害が報告された。
専門家によると、1兆匹が羽化したとのこと。
オスは大音量で鳴き、その音量は100dB(電車が通るガード下)にもなり、
セミの鳴き声対策として、耳栓の売上が上がったという。
なぜ、ここまで、アメリカでセミが大量発生したのか?
「素数ゼミ」と呼ばれるセミがポイント。
2024年は、13年周期と17年周期のセミが同時発生する、221年に一度の大量発生の年。
昔は、様々な周期のセミがいたが、
それが段々減っていき、今では13年と17年周期のセミだけが生き残っている。
そこには、大自然の不思議な現象がある。
セミは、他の周期のセミと交雑してしまうと、周期がズレてしまい、個体が減少する。
つまり、周期の違うセミと交雑すると、生まれる周期がバラバラになり、段々仲間が少なくなってしまう。
長い目で見れば、子孫を残すためには、他の周期のセミとの出会いが少ない方が良い。
その機会を計算してみると、
13年、17年周期のセミは、他の周期と出会うタイミングが非常に少ないので、生き残ってきた。
それが、2024年は久しぶりに出会うレアな年だった。