トランプの手品の話です。
依頼内容
私には幼少期の頃からしている手品があります。
誰に披露しても、必ずすごいと言われる自慢の手品です。
ただ1つ間題があります。
自分で披露しておきながら、この手品の仕組みが分からないのです。
何か細工があるのか、あったとしたら、どんな細工なのか分からないのです。
自慢げに手品を披露しても、なぜそうなるのか分かっていないというのは、たまらなく恥ずかしいです。
探偵さん、この手品の仕組みを解いて、35年のモヤモヤを解消してください。
調査開始
今回の手品は、ジョーカーを抜いた52枚のトランプを使う。
これを観客にシャッフルしてもらう。
この52枚から、マジシャンが25枚カードを取り除く。
残りの27枚から1枚カードを観客に引いてもらう。
最初に引いたのは、「ダイヤの6」だった。
トランプの最大の数字13から、この6を引いた数は「7」。
残りの26枚から「7枚」取り除く。
残りの19枚から、また1枚カードを引いてもらう。
2回目に引いたのは、「ハートの12」だった。
トランプの最大の数字13から、この12を引いた数は「1」。
残りの18枚から「1枚」取り除く。
残りの17枚から、また1枚カードを引いてもらう。
3回目に引いたのは、「ダイヤの3」だった。
トランプの最大の数字13から、この3を引いた数は「10」。
残りの16枚から「10枚」取り除く。
残ったカード6枚は、最初に取り除いた25枚の上に乗せる。
1枚ずつ引いた3枚のカード「ダイヤの6」「ハートの12」「ダイヤの3」の合計は21。
6+25枚から「21番目」のカードを当てる。
「21番目のカードは、スペードの10です」
枚数を数えて、そのカードをめくってみると、
その通り、スペードの10だった。
このマジックの種は、最初に取り除く25枚のカードの「11番目のカード」を覚えておけばよいという。
なぜ、これだけで、数字を当てることができるのか?
ここで、教育系YouTuberの葉一さんが登場して説明する。
まず、52枚の束を「27枚」と「25枚」に分ける。
ここから、カードを何枚減らすかが、この手品のポイント。
【1ターン目】ダイヤの6、(13-6)→7枚減、1枚減【1枚選んだ分】、6枚減【選んだ数字の分】 合計14枚減
【2ターン目】ハートの12、(13-12)→1枚減、1枚減【1枚選んだ分】、12枚減【選んだ数字の分】 合計14枚減
【3ターン目】ダイヤの3、(13-3)→10枚減、1枚減【1枚選んだ分】、3枚減【選んだ数字の分】 合計14枚減
何のカードを引いても、1ターンで合計14枚減らすことになる。
これを3ターンやるので、14x3=42枚カードを減らしていることになる。
27枚のカードで残ったカードは、必ず25枚の上に乗せている。
トランプのカードは全部で52枚、上から42番目のカードは、逆に下から数えると「11番目」となる。
今回、最初に25枚取り除く時に確認した下から11番目のカードは、スペードの10だったというわけ。
つまり、下から11番目を探してるだけのゲームだった。